エアギターの技術

ここではエアギターの特色や、よく使われるテクニックなどについて解説します。

構え

スタイル

スタンダードな構え方として主に3つが挙げられます。

図の左のように高く構えるジャズスタイル、図の一番右のように低くかまえるロックスタイル(あるいはメタルスタイルとも)、 その中間の高さのフォークスタイルがあります。 (これらの語は便宜的なものであり、このジャンルはこうでなければいけないということではありませんが、 エアギター界では一般的に通用している呼称です。)

エアギターでは腕の自由度の高いロックスタイルが好まれます。

このほかに、座った状態で足を組むフラメンコスタイル、足置きを使うクラシックスタイルがありますが、 段位検定九段以上の試験で見かける程度です。 知識という趣きが強く、パフォーマンスで使われることはあまりありません。

弾き方

通常のギターと異なり、エアギターではほとんどの場合ピックではなく指で弾くことを想定してパフォーマンスをします。
これは「手先でちまちまやっても客席からよく見えず、効果的ではない」ということがあります。
「エアギターはギター経験者が有利とは限らない」と言われる一例と言えるかもしれません。

ぶんまわし

通常の主にひじの曲げ伸ばしを使って弾く方法のほかに、エアギターに特徴的な奏法として、 俗に「ぶんまわし」と呼ばれる奏法があります。

弾く方のひじを伸ばしたまま肩を中心軸として、腕の重みを生かしてぐるぐると回して演奏します。 これはとても大きな動きを実現することができ、エアギターに必須の奏法と言えるでしょう。

左の図のように、ネックを支える手の方もしっかり伸ばし、体はやや横向き、 足を閉じた状態でのぶんまわしが最も効果的であるとされています。

その効果の高さゆえ、このテクニックは過剰に用いられがちです。
しかしぶんまわしはできれば演技のプログラム中の1ヶ所に絞り、濫用を控えるべきでしょう。
ほとんど常にそれは良い結果をもたらします。

その他、かついで弾く、歯で弾く、ハンマリングオン・プリングオフの連続などの特殊奏法もありますが、 上級者でも効果的に見せることは難しいため、ここでは割愛します。

手の形

手

右の図のうちの一番左は、人差し指を爪がはっきり見えるよう完全に伸ばし、他の指は曲げておく形。 真ん中は、薬指、中指、人差し指、小指の順に指を折り曲げ、爪はあまり見えないような形。
エアギターではこの2つのフォームがもっぱら用いられます。

指をくっつける前述の2フォームと異なり、クラシックスタイルにおいては一番右に紹介したように各指を分離したフォームが頻繁に用いられます。

いずれのフォームでも親指は折りたたみできるだけ隠します。 この指は本来見えない指であり、また他の4指の形をはっきり見せるためです。

その他

上投げ

エアギターを上に放り投げるテクニック。エアギターは重さがなく天井にぶつかることもないため 好きな高さに投げることができ、受け取るまでの時間は一切の物理的制約がなく自由自在です。

空中置き

エアギターは重力の影響を受けません。そのためギターを空中に浮かせておくことができます。

破壊

エアギターは無料であり再生産も瞬時に可能です。そのため好きなだけ床に叩きつけて壊すことができます。 舞台の床が傷つく心配もありません。
しかしながらぶんまわしと同様、濫用はその効果を減じさせます。

ジャンプ

ジャンプ

エアギターだけではありませんが、パフォーマンス中のジャンプはよく用いられます。

大きく分けると、前側に折り曲げるジャンプ、後ろ側に折り曲げるジャンプ、足を開くジャンプの3つがあります。

いずれも横向きでやると効果的です。

エアチューニング、エアアンプ調整、エアメンバーいじり、エアバンマス

前者2つはよく使われます。いない人を想定する後者2つは中級者向け。

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